もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

「今日は少しゆっくりしていくつもりだ。夜の仕事を免除してもらったからな」

「大丈夫ですか? 騎士団の大切なお仕事なのでは……」

「夜は家の仕事だから問題ない」

 答えてから、グランツは苦笑する。

「それに、今日のためにやることを詰めておいた。仕事をせずに遊び歩いているわけではないから、安心してくれ。貴女に恥じない男でなければ、会いに来る資格などないだろう?」

「資格がなくても構いません。グランツ様ならうれしいです」

 ほわっとした笑みを浮かべたシエルを見て、グランツが不自然な咳ばらいをする。

「まあ、なんだ。問題がないよう完璧を心掛けているから、心配しなくてもいい」