もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 シエルが起きたことに気づいたらしく、グランツが微笑みかける。

「おはようございます。私、眠ってしまったんですね」

「疲れていたのだろう。まだ眠いのなら、好きなだけ枕にしてくれ」

 グランツに肩を示され、シエルは恥ずかしくなってうつむいた。

「上着までお借りしてしまいました。……寝顔をお見せするつもりはなかったのですが」

「足を見せるのは平気なのに、寝顔は恥じらうのか。貴女は予想がつかなくてかわいいな」

 てっきり上着を回収するかと思いきや、グランツはシエルの身体にきちんとかけ直した。

「もう眠りません。グランツ様と過ごす時間が減ってしまいますから」