もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

「ラベーラの中で妙にお前の評価が高くてな。魔獣を引き連れた凶悪な魔女に対抗できるのはお前だけだ、と。あくまでカセル騎士団としか口にしていなかったが」

「……わからないな。評価しているから、というだけの理由には思えないが……。いや、あまりお前の婚約者を疑うような発言はしないでおこう」

「今さらだ。俺もお前の恋人を疑っている」

 恋人と聞いてグランツが敏感に反応し、少しだけ頬を赤らめる。

「だから恋人ではないと言っているのに。そうなるために努力中だ」

「俺が痺れを切らして、ほかの者に討伐依頼を出す前には関係を進めておけよ」

 二人の密談はそれからもしばらく続いた。