もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 気の置けない友人に向けるものではなく、この国を担う未来の王としての表情だった。

 グランツはアルドの視線を受け止めてからうなずき、ふと微笑する。

「なんだ?」

「いや、彼女の魔法に狂わされているならそれもいいと思ってな。あんなに部下がいた中で、俺を選んでくれたということだろう? 運命的なものを感じる」

「人が真面目な話をしているのに、お前……」

 心なしかうれしそうにしているグランツを見て、アルドが天を仰ぐ。