色白で綺麗系の整った顔立ちで、話しかければこうして優しく微笑んで応えてくれる。その微笑みは、まともに見れば気絶すると伝えられているほど威力のあるものらしい。まあ実際今微笑みかけられても気絶はしなかったけど。

さらには勉強もできてスポーツも得意で、あと音楽の授業では先生に指名されてピアノを披露してたっけ。まさに天が二物も三物も与えている例みたいな人。




「……さっきの話だけど、柳沢くんの顔は普通にかっこいいと思うよ」



柳沢くんが遠くに行ったのを確認してから、私はなっちゃんに言った。



「なるほど、正統派王子様タイプね」


「まあ本当、強いて言うなら……なんだけどね。顔の好みとかあんまわかんないし」


「もったいないわね。葉澄なら、柳沢までとは言わないにしても、それなりのイケメンと並んだって見劣りしないのに」




なっちゃんは私の顔をじーっと見てうらやましそうな顔をする。




「肌白くて透明感あるし、まつ毛長いし。スキンケア何やってるの?」


「色々やってるよ。パックとか美顔器みたいなのとか。まつ毛も美容液で頑張って伸ばしてるんだ」


「さすがは努力型美少女。嫌味な感じがなくて好き」