『どんな時に、自分がその人に恋してるって確信できるの?』
『そんなの……あれよ。話しただけでドキドキしてまともに顔が見られなかったり……でも一緒にいるのが幸せで、寂しいときに隣にいて欲しいと思った時とか、他の女に笑顔を向けて欲しくないと思った時とか……色々あるでしょ!』
山内に告白した頃のことを思い返してみると。
話しただけでドキドキしたことも、寂しいときに隣にいて欲しいと思ったことも、他の女に笑顔を向けて欲しくないと思ったことも……なかった。
「山内のことを好きだと思ったのは、『もっと仲良くなりたい、親友になりたい』って気持ちだったのかもって気付いたの」
メモしてある「山内への恋心」の部分に大きくバツを付ける。
それから隣の「少女漫画」と描いてある部分をペンで指す。
「なので、とりあえずなっちゃんから少女漫画を借りて勉強してみました」
漫画って面白いね。今まで興味もってなかったのもったいなかったな。



