ほどけるいと。

面白そうなお店って…



「手芸屋?」

「そうだよ! 私ね,天然石でブレスレットを作るのが好きなんだけど,こうゆうのもつい見ちゃうの」



そうそうやらないけどねって笑う琴音さんは,もう既に目が商品に行っている。

そして何かをじっと考え込むと,思い付いたように



「好きな色3色どうぞ」



と真顔で俺に言った。



「えっ…と。黒,緑,水色」

「んー? うん,いいね」



たったっと怒られない程度の小走りで,琴音さんはどこかに行ってしまう。

数分程度で戻ってきた琴音さんは,どこか嬉しそうにしていた。



「何か買った?」

「えーとね…うーん秘密!」

「そう」



琴音さんはまた,嬉しそうに笑った。