ほどけるいと。

私自身,どんな答えが欲しいのか分からない。

多分,子供っぽいけど。

『仲良くなりたい。友達になりたい』

位のことを言われたら嬉しいんだと思う。

分からない,けど。

手のひらがじんわりと湿る。

どうしよう,ちょっと,空気悪くしちゃったかもしれない。

流雨くんが口を開く音がした。

何かしら答えてくれるつもりらしい。

ほっと息をはく。

それは流雨くんにすら届かないほどの,小さな息。



ーきゃはは,きゃははは……!



キーンと耳を刺激する大きな声。

私達は揃って,その音のもとに目を向けた。

子供…ちっちゃい。

可愛い。



「あんなところ,あったんだね。気づかなかった…!」