ほどけるいと。

流雨くん,何かとれたかな。

そもそもやったのかな。

無茶苦茶なゲームを提案してしまったから,こてりと首をかしげながら私は近づく。



「流雨くん,ど?」

「わっ…とれたよ。1個だけ」

「わぁ! お菓子!」



美味しいやつだぁと覗き込むと,流雨くんは何故か私に向けてお菓子を掲げる。



「? お菓子はもう分かったよ? 美味しいよね,これ」

「そうじゃなくて,これ。琴音さんにあげる。チョコ,好きって言ってたと思って」

「え」



そんな話,覚えてたの?

私がシャーペンを貰った日,いくつか交わした言葉のひとつ。

そんな些細な話を流雨くんが覚えてるなんて,しかもその為にそれを選んでとってくるなんて。



「うん。大好きなの,チョコ。」