ほどけるいと。

俺のそんな心配は,モールについて見ればすぐに解消された。

顔を大きく上げた琴音さんが,楽しそうに瞳を輝かせている。



「広いね,流雨くん!」

「うん」



L⚪NEなら,もっと上手く話せるのに。

そう卑屈になっても,琴音さんが上手く会話を回してくれる。

だから,そんな心配はいらなかった。



「どこから行こっか。雑貨屋とか家具屋さんとか行きたい!」



どう? と琴音さんが首を傾げる。

俺は,と考えて,特に行きたいところなど無いことに気がついた。



「俺は,別に。全部,いこう」

「いいの?! ありがとう」



両手をぱちんと合わせて喜ぶ琴音さん。

先導するように早足になった彼女を,俺も追いかけた。