ほどけるいと。

その日はすぐにやってきた。

だぼっとしたロングTシャツに,ショートパンツ。

髪はゆるっと縛ってみた。

痛くなると困るから,サンダルは断念して,スニーカーを履いている。

今どこにいるかと言われれば,普通に駅にいて。

定期片手にそわそわしている。

学校までの通過駅,たった一駅の隣の市内にそのモールがあるから,定期があればただみたいなもの。

便利だ。

水分補給にペットボトルの蓋をあける。

こくりと容器を傾けたとき,隣から流雨くんの声がした。



「琴音さん」

「?! ふっわ!」



中身,溢れるかと思った。

水だからあんまり困りはしないけど,出来れば回避したいものだから。



「…あ……」