ーじゃあもう,行ったことあるの?!



聞いたまんまではいけないから,私は更に尋ねる。

羨ましい。

どんなところなんだろ。

出来る前にちょっと耳に挟んだだけ。

だから,私はなんにも知らないのだ。

1つ分かるのは,流雨くんの家から近いってこと。

だから興味本意で話題に出した。

浅はか…かな? 距離,詰めすぎ?



『まだ』



そうなんだって思って,返信しようとしたとき。

『まだ』って文字が,上に行く。

え…



『今週末,一緒にいく?』

ーいく!



あ…何にも考えないで,返しちゃった。

今週末って,あさっ…て。

流雨くんがそんなこと言ってくれるなんて,いうタイプなんて,思わなかった。