ほどけるいと。

「またね~」



言いながら,私の目線は筆箱。

シャーペンとでバラけているのが気になって,仕舞おうと手をかけていたのだ。



「あれ,あのシャー……」



私と…何故か流雨くんも。

その言葉に小さく肩を震わせた。

幸い,他の男子は口を開いた卯田を見ている。

私はじっと見られないようさっと片すと,大きめの1歩で教室を出た。

余計なこと,言わないでよ。

目蓋がぷるぷると震える。

あんな場所で適当なことを言えば,きっと誤解される。

それに一々経緯を話さなくてはいけなくなる。

それは…なんかやだ。

から,私は足早にその場から逃げた。