ほどけるいと。

流雨くんの片手には冷たそうな水が1本握られていて。

そうか…と私は教室の男子を思い出しながら納得する。



「あ,ごめんね,急いでて…!」



はっとするには遅すぎたけど,私は流雨くんに転んだ体勢のまま,ペコリと謝った。

すると流雨くんもはっとしたように,階段を降りていく。

どうしたのかと思いながらも,私は流雨くんの視界から外れてほっとした。

スカートをはたきながら立ち上がり,流雨くんの行動の意味を知る。



「あっ大丈夫だよ。ごめんね」



急いで私も下り,自分の後始末をした。

気にしないでと言外に伝えるも,流雨くんは手を止めなかった。



「その…ありがとう」



結局教科書やらの片付けを最後まで手伝って貰ってしまった私は,言い足りないお礼を伝える。