ほどけるいと。

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「なに,ボーッとしてんの」

「卯田」



SHRまでの時間,黙って自席に座る俺に,卯田が話しかける。

高校で初めて話した友達だ。



「まぁ流雨はいつもか」



軽口を叩く卯田に,俺は顔を向ける。



「そんなこと,ないけど。ただ琴音さん見てただけ」

「え,なんで?」



そんな驚くこと?

自分の答えを反芻してみると,意味深なような気もしてくる。



「や,変な意味じゃなくて。誰にでも平等に明るいって言うか,いつも元気じゃん」

「確かになー。あれは真似できん」



うんうんと同調する卯田を見て,やっぱりそうだよなと思った。