ほどけるいと。

お団子屋さん,ケーキ屋さん,お花屋さんに雑貨屋さん。

結局どれにも入らなくて,私達は会話を楽しみながら歩く。

たまに私が



「綺麗…!」



と人ん家や店の前の花に目を輝かせると,流雨も興味を持ったように



「どれ?」



と聞いてくれた。

頬が痛くなるくらい,お互い笑みが収まらない。



「朝ごはん控えめだったからお腹すいたかも。流雨は?」

「もう時間も時間だし,そろそろどっか行こっか」



時計を見ながら頷く流雨に,ぱちくりと私が目を瞬くと,流雨も何? と言う顔をする。



「もうそんな? 全然気付かなかった」



ぷはっと笑いが込み上げる。

時間って案外,早く流れるものなんだ。