ほどけるいと。

「はい! 流雨はファ⚪タのグレープでしょ?」



冷えたジュースを片手に,にこりと笑う。

流雨は目を丸くして,ふにゃっと笑った。

…何その珍しい笑い方……

その一瞬に,きゅんとする。



「自分で買ったのに」

「いいのっ,これくらい奢ってあげる…!」



今この瞬間も楽しくて仕方がないの。



「あ」



流雨の手に渡って行くジュースを見て,あーと気付く。



「どうかした?」



流雨は何とも思わずに聞くけれど。



「ごめん,流雨。いくら好きでも……ジュースって逆に喉渇くよね……」



間違えた…

私が悔しげに謝れば,流雨は。

あははっと吹き出すように笑った。



「ありがとう,琴音」

「ふふっ,うん」



まぁ,いっか。