ほどけるいと。


バタバタの,新生活。

家での日常的な家事は,手伝いから名前を変えて練習してきたけど。

やっぱり家族がいるのといないのじゃ,全然違う。

ただでさえ身を置く環境が変わったのに…



「あー。これは。大変だ~」



友達も出来た。

だけど,その事実だけが変わらない。



「…流雨は,元気かな」



私はもう,懐かしいくらいなの。

あんなに大好きだったのに。

本当に嘘みたいで,もうどうしよもなく笑えてくる。

時間が過ぎれば過ぎるほど,流雨との幸せな時間全部思い出になっていく。

休日に出来るだけの家事を終わらせておこうと働いていると,スマホにメッセージ通知が来ていることに気がついた。

誰だろ…?

私が小首を傾げながらタップすると,それは流雨からだった。

何…?

今さらという気持ちが強く,けれど心臓がドキリと音を立てた。

それは不安,なのかもしれない。

何を言われるんだろう。



『友達からでもいい。またやり直せないかな。長期休みでも,いつでも,会いに行くから』