ほどけるいと。

「流雨」

「琴音」



その声を聞いて。

私の鼻はツンと痛んだ。

まだ何も話していないのに…。

金曜日。

焼き肉だと言っていた流雨の楽しみを壊してでも,私は流雨と話をしようとしていた。

放課後か,夜か。

だけどそんな必要はなく,連絡を入れる前に。

流雨は昨日の夕方,連絡をくれた。



『明日,やっぱり一緒に帰ろ。琴音が言ってたテニスもしよ』



一瞬,思い出したのかと思った。

でも,そうじゃないみたい。



『テニスは…いいや。その代わり,私が言うところ,来てくれる? どうしても話したいことがあるの』



リミットはそのまま,自分の心音が教えてくれる。