「ふーん,へー。で,()うの?」

「いっいうって…それに何なのその反応」

「だって友達の恋愛がリアルタイムで見れるなんて…こっちまでドキドキしちゃう」



きゃはっと由芽が照れたように笑って,私は冗談じゃないと思った。



「もーそんな拗ねた顔しないでよ」

「…じゃあ,ちゃんと聞いてくれる?」

「うん。当たり前でしょ?」



ほっと息を吐いて,私は両手に顔を埋める。



「私ね,ちょっと…子供だったなぁって思って」

「子供?」

「うん。だって,もう高校生だよ。中学の時だって既にそうだったのに。つ,付き合うとか,普通にあるって」



室長にああ言って貰えて,分かったの。



「もう,ちっちゃい時よりずっと。好きなだけじゃだめなんだなぁって…初めて本当の意味で分かったの」