早く,戻って来ないかな。

伏せた腕の中に入ってくる光を眺めながら思う。

話題も決めてないくせに,何となく声をかけようとしてたから,その分。

琴音さんが室長を受け入れませんように。

自分は室長みたいに,腹を決められるわけでもないのに。

室長とは,このクラスで出会った時から割りと仲もいいのに。

そう素直に願ってしまう自分が,情けなく感じた。

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