私の彼氏はクラスで一番、



私たちの教室があるフロアよりもふたつ上、四階に、待ち合わせの場所はある。


普通教室は無く、特別教室か資料室ばかりのこの階にはお昼休みとなればほとんど人がいない。


その一番端っこ、普段は埃を被るばかりの空き教室が、私にとっては先週から、特別教室に早変わりしていた。


目的の部屋の前まで辿り着き、息を整えながらそっとドア窓を覗く。


「……あれっ!?」


すると、阿久津くんが何故か箒で床を掃いていたので、びっくりしてドキドキしていたことも忘れてドアを開けた。


「あ、阿久津くん!」

「お」


思わず勢いよく開けてしまったからか、丸い瞳がこちらを向く。透き通るように澄んだ双眸は、すぐに柔らかく細められた。


「良かった。迷子にならなかった?」

「う、うん。遅れてごめんね……。それより、どうして掃除を?」


辺りを見回すと、奥行きのある窓枠の上に阿久津くんのものであろうコンビニ袋が置かれていて、私はその隣に自分のお弁当を置く。