そうしているうちに、他クラスからも生徒が集まってくる。
「結、昼メシはー?」
「まだなら購買寄ってから行こーぜ」
皆阿久津くんの返事待ちのようで、それぞれコンビニ袋やお弁当箱を持ち寄っていた。
これは……、と、様子を窺いながらリュックの中で指先を止める。
だけど阿久津くんは、既に盛り上がってきゃらきゃらと楽しそうな周りを気にもせず、静かな、だけどはっきりとした張りのある声でその場を制した。
「いや、今日は俺、予定があるから」
じゃ、と言って阿久津くんは輪の中心から抜け出してしまう。
暫く固まっていた周りも、「えー!」と言いながら阿久津くんを追いかけ始めた。
「お前先週もそう言ってどっか行ってたじゃん!」
「そうだよ。てか誰と食べてんの?」
「いや、つか着いてこないでください」

