私の彼氏はクラスで一番、




授業の終わりを告げるチャイムが鳴る。本当ならこのまま、次の授業が始まるまでの休憩時間を思い思い楽しむところだけど、生憎とお次は移動教室。すぐに準備して向かわないといけない。

そこまで考えたところで、私は隣の席を見た。


「鈴原くん、教材一緒に持っていこうか?」

「いいの?」


表情を明るくした鈴原くんにもちろんと頷くと、鈴原くんは鳶焦色の瞳を柔らかく緩めて嬉しそうに微笑んだ。


「ありがと、すげー助かる」


鈴原くんの教科書を預かって、なんとなくその流れで里香ちゃんも一緒に三人で歩く。


持ち前の運動神経の賜物なのか、初めての松葉杖とは思えないくらい扱いの上手な鈴原くんの歩幅は、私たちとそう変わらない。

それでも不便なことに変わりは無いようで、鈴原くんは不満そうに唇を尖らせながら包帯でぐるぐる巻かれた自分の脚を見下ろした。


「ごめんな、迷惑かけて」

「全然! 気にしないで」


ぱたぱたと手を振る私を横目で見ながら、里香ちゃんが口を開く。