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 驚いた。亜樹が朝陽に会いに行ったってことに……。
「言われたまま来たけど……俺は、拒まれても千紘に気持ちを伝えるよ。毎日好きだって言う」
「……っ…」
 朝陽が真剣な瞳で私を見て、私の好きな低い声で言うから言葉が上手く出てこない。
「俺はずっと、ずっと……好きなんだ。千紘がいてくれるなら何にもいらないくらいに好き。毎日、千紘への好きが溢れるんだ」
 今までこんなふうに気持ち伝えられなかったからかとてもドキドキして、身体の体温が上がるのが分かる。
 あぁ、私……朝陽のこと、まだ好きだ。今まで鍵をしていたはずの気持ちが溢れ出すかのように涙が溢れ出す。
「あさっひ……っ」
「ん?」
「好きっ……朝陽のこと、ずっと、ずっとね……好きだったのっ! 今だって……朝陽のことが好き」
 朝陽は、私をぎゅっと強く抱きしめて「好きだ」と言って微笑んだ。
「私も、朝陽が好き……っ」
 そう言い、私たちはお互いがお互いを求め合うように唇を重ねていた。