「先生来た! また後でね〜」

「……うん」


 朝陽――彼は、本当に私を好きなんだろうか。無理して付き合ってるんじゃないかってよく考える。


『俺が、ちぃのこと守るから。俺には千紘しかいない。俺の彼女になって……下さい』


 朝陽に告白されて本当に嬉しかった。

 だけど、彼は……私と付き合う理由なんて、愛じゃないこと知っている。


「おーい! 千紘? 帰らないの?」

「……へっ?」

「しっかりしなよ〜考え事? ボーっとしてたら時間がもったいないよ? ほら、あそこ。千紘の彼がお待ちだよ」


 窓の外、校門の近くを見ると……車から降りた朝陽が見えた。