食事をしながら、行正は、まだ悩んでいた。
悩みながらも、ちょっと妻、咲子に話しかけてみる。
「ところで、お前は昼間、なにをしているんだ?」
「はあ、いろいろ。
えーと、本など読んでいます」
なにかいろいろ含みのある口調だったから、なんかしょうもないことをいろいろしてるんだろうなと思う。
ほんとうにこの妻は、顔を見ているだけで、考えていることがわかる。
「どんな本を読んでいるんだ?」
えっ? と咲子は驚いた顔をする。
私になど興味ないでしょうに、何故、そんなことを訊くんですか?
という顔だった。
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