大正ロマン恋物語 ~将校様とサトリな私のお試し婚~

「お前、数日前に嫁になったばっかりだよな?」

「わ、わかりませんよっ。

 あ……」

 あんなに襲われたら、の部分は口に出しては言いづらかった。

「も、もう妊娠している気がしますっ」
と逃げようとする咲子の両腕を行正がベッドに押さえつける。

「……何故、そんなに俺を嫌う」

 鋭い行正の双眸(そうぼう)を見ていると、行正の心の声が聞こえてきた。

『我は、三条家の行正なり。
 我に逆らうもの、みな殺す』

 ……なんか戦国武将みたいだな、と思いながら、咲子は答えられない自分に気がついていた。

 そういえば、なんで、私は行正さんが嫌いなのでしょう?

 え? 嫌い?

 嫌いではないですよね。