大正ロマン恋物語 ~将校様とサトリな私のお試し婚~

「ちょっと出てるんですが。
 もうすぐ戻ると思いますよ」

「そうですか。
 彼にもオミヤゲを買ってきたので――」
とルイスが言ったとき、ちょうど行正が戻ってきた。

 扉を開けて、サンルームにやってきた行正にルイスが言う。

「あ、行正サン。
 相変わらず、格好いいですねえ。

 ついに籍を入れられたとかで、おフタリにお祝いを兼ねて、オミヤゲを買ってきたんですよー」

 ニコニコと言うルイスの顔を見ながら行正は、何故か、

「……ルイス、すまなかった」
と謝り出した。

「なんですか、行正サンっ。
 どうしたんですかっ?

 何故、ドゲザをっ。

 このオミヤゲ、気に入りませんかっ!?」
とルイスは慌てたが。

 単に、行正は、咲子との仲を疑い、何度も妄想の中で斬り殺したルイスに、笑顔で結婚を祝われたので、申し訳なくなっただけだった。