大正ロマン恋物語 ~将校様とサトリな私のお試し婚~

 青ざめている咲子の顔を見て、ルイスが、
「まあ、咲子サン、セイゼイ頑張って」
と笑顔で言ってくる。

 精々頑張って、というのはこの時代、必ずしも悪い意味ではなかったのだが。

 でもなんか、自分に自信がないせいか、嫌味のように感じますよ~、と思いながら、咲子はぼんやり授業を終えた。