翌日、お母さんと話した。

「ねぇ、お母さんは
愁さんと付き合ってた時、
幸せだった?」

「ええ、愁には
たくさんのものをもらったわ。
前向きな考え方が
できるようになったのも、
愁のおかげ。
夢を叶えられたのも…。
亡くなる一秒前まで、
私の事を考えてくれていたんだよ。」

「愛されてたんだね。」

「本当に馬鹿よね。
自分の事も少しは
考えたら良いのに。」

そう言ったお母さんは笑っていた。

彼女の中では既に
良い思い出になっているようだ。