夜。

僕は啓太さんとメールをしていた。

声が出るようになったので、
カウンセリングは
必要じゃなくなったけど、
ユナさん達夫婦とは
連絡を取っている。

メールアドレスを訊いておいたから。

『…良かったな、
声が出るようになって。
俺も嬉しいよ。』
と、来たので、

『ありがとう。
あ、啓太さんたちのおかげ
でもあるからお礼言う。』と返す。

『俺は何も。
二回しか行ってないし、軽く話しただけだから。
それだけ、碧空の声が戻りやすかったんだ。』

そうなのだ。

啓太さんたちが来たのは
たった二回だけで、
次はしぃちゃんがあっさり
声を戻してくれたから。

『ん、じゃあ、そう思っとく。』

そう返してメールを終えた。