「本当のこと言ってないし誰のことも信じてない。」


なのに、まだ続く君の言葉。



「……初めて会ったくせに何その口。」



言ってしまって、しまったと思う。



「へえ……」


早助が沈黙を破るまで私の胸は騒がしかったけど。




「口、塞ぎたいってこと?」


さらに騒がしくなったのは、全部コイツのせいだ。






いいけど、



口パクで舌なめずりをしていやらしく笑う。


そんな君が、怖い。様になってるのが怖い。
余裕のある態度が怖い。私を見透かしているようで、怖い。


一瞬にして悪寒がしはじめて、息がしづらくて。不安だって身体が教えてる。目が反応して自分を保っていられなくなる。



顔が熱くなる。私は、怒っているのか?


泣きたくなる。なんで涙は出るの。