「穂波ちゃん、どうしてしゃがんでるの?お腹痛いの?」

……全裸で鉢合わせする危機だと思ったからだよ。

なんて、日向に言えるわけもなく。


「な、なんでもないよ。それより日向もお風呂入る準備して。アイスはそのあとね」


「わかったー」

そう言って脱衣場のドアも閉めず走っていく日向。

私は慌ててドアを閉め、タオルを体に巻きつけた。

お風呂場でばったり会うかも!?なんて少女漫画の読み過ぎだろうか。


お気に入りの同居漫画では、ヒーローがいると知らずドアを開けたヒロインが「バカー!」と叫び赤面しながら出ていくの。

そんな場面と共になぜか見たこともない渚の割れてる(であろう)腹筋が目に浮かぶ。



「いやいやいや、何考えてるの」


私はその妄想をドライヤーの音で必死にかき消した。