Guten Tag。あたしはモニカ・アーレント。今日は、付き合って十五年になるリーヴァイ・ラーレンツとの結婚式の日だ。今は、二人で結婚式場へと向かっている。

結婚式ーーーそれは、花嫁にとって幸せな日だと恋愛小説ではよく書かれている。だが、あたしは少し不安でリーヴァイの手を何度も強く握ってしまう。

「そんなに不安になるなよ。離れなければいい話だろ?」

リーヴァイは苦笑しながら言う。だが、あたしの不安は消えることはない。

「確かにそうだが……。想像するだけで嫌なんだ。リーヴァイがプロポーズをしてくれた際、結婚式を挙げるつもりはなかったんだが……」

ドイツ北部の結婚式のあることが嫌で、あたしは結婚式を挙げたいとは一ミリも考えたことがなかった。だが、あたしとリーヴァイの間に生まれた五歳と三歳の息子と娘が「お母さんのお嫁さんになった姿が見たい!」と言って聞かなかったからな……。

「お前は昔からちょっと独占欲強いよな〜。まあ、そういうところが好きなんだけど」