そんなこんなで、最後は上松先生の話が始まった。
「このクラスは、みんな本当に仲がいい。周りの環境を含め、それぞれがいろんな痛みを抱えてこの高校に入学してきた。だからこそ、お互いが弱い者同士だと分かり合えて、みんなが誰かに優しくなれるんだ。そんな君たちの担任を受け持てて、私は本当に良かったと思っている」
上松先生はそう言って、少し目を細めた。そして、何かを思い出したように高橋由美子の『友達でいいから』を口ずさみ始めると、それに誘われるようにしてクラス全員が歌い出した。
「挑戦の先に答えはある」
そのフレーズが響く中、特に僕たちの胸に深く突き刺さったのは二番の歌詞だった。
「人の痛みを その知った分だけ 人には優しくなれる」
その言葉を噛みしめるように、僕たちは声を重ねた。
世間から見れば、この高校は少し異質かもしれない。一般的な学校が偏差値を競い、受験勉強に明け暮れている一方で、僕たちはここで勉強以前の「道徳」や「人の痛み」について学んでいる。毎日何をして遊んでいるんだろうと思われるかもしれない。けれど、そんな日常の中で僕たちが交わす言葉や、互いの傷を認め合う時間は、何よりも大切な学びの場だ。
上松先生は、僕たちがこの教室で行う「学級会」こそが、どんな教科書よりも価値のあるものだと信じていた。理不尽な世界で、他人の痛みに寄り添い、優しくあること。それがどれほど困難で、そしてどれほど誇らしいことか。僕たちは歌い終えた後、静かな充実感の中で、互いの顔を見合わせた。
「このクラスは、みんな本当に仲がいい。周りの環境を含め、それぞれがいろんな痛みを抱えてこの高校に入学してきた。だからこそ、お互いが弱い者同士だと分かり合えて、みんなが誰かに優しくなれるんだ。そんな君たちの担任を受け持てて、私は本当に良かったと思っている」
上松先生はそう言って、少し目を細めた。そして、何かを思い出したように高橋由美子の『友達でいいから』を口ずさみ始めると、それに誘われるようにしてクラス全員が歌い出した。
「挑戦の先に答えはある」
そのフレーズが響く中、特に僕たちの胸に深く突き刺さったのは二番の歌詞だった。
「人の痛みを その知った分だけ 人には優しくなれる」
その言葉を噛みしめるように、僕たちは声を重ねた。
世間から見れば、この高校は少し異質かもしれない。一般的な学校が偏差値を競い、受験勉強に明け暮れている一方で、僕たちはここで勉強以前の「道徳」や「人の痛み」について学んでいる。毎日何をして遊んでいるんだろうと思われるかもしれない。けれど、そんな日常の中で僕たちが交わす言葉や、互いの傷を認め合う時間は、何よりも大切な学びの場だ。
上松先生は、僕たちがこの教室で行う「学級会」こそが、どんな教科書よりも価値のあるものだと信じていた。理不尽な世界で、他人の痛みに寄り添い、優しくあること。それがどれほど困難で、そしてどれほど誇らしいことか。僕たちは歌い終えた後、静かな充実感の中で、互いの顔を見合わせた。

