車内の心地よい揺れの中、僕はふと口を開いた。
「ねえ、今度の音楽の時間、みんなで家入レオさんの『青空』を演奏しようよ」
僕の提案に、遥かやあかりたちはすぐさま顔を輝かせた。
「いいね、それ! 絶対やりたい!」
みんなが賛成する中、後部座席にいたあかりのお母さんが目を丸くして身を乗り出した。
「ええっ、学校でそんな曲をやるの? 教科書に載っているものじゃなくて?」
お母さんは少し戸惑ったように首をかしげた。
「私が高校生だった頃とは大違いね。音楽の授業といえば、クラシックや合唱曲が当たり前だと思っていたわ」
僕はハンドルを握りながら、少しだけ得意げに笑って言った。
「いや、俺たちの桜坂高校はちょっと違うんですよ。教科書に載っているような堅苦しいことはあまりしなくて。国語の時間にはみんなで携帯小説を読んだりするし、音楽の時間だって、自分の好きな曲を自由に演奏していいんです」
「まあ、そんな自由な学校があるなんて……今の学校は本当にすごいのね」
お母さんは心底驚いた様子で、でもどこか感心したように微笑んだ。
その様子を見ていた上松が、助手席から陽気に付け加える。
「そうですよ、お母さん。うちの音楽の清水先生なら、きっとノリノリで許可してくれますよ。じゃあ、俺から清水先生に『今度の授業はこれで行くぞ』って、バッチリ伝えておきますからね!」
上松の頼もしい言葉に、車内は笑いに包まれた。
あんなが抱く赤ちゃんの寝息と、家入レオの歌声、そして僕たちのたわいもない会話。すべてが新しい家族の始まりを祝福しているようで、帰りの道はどこまでも温かく感じられた。
教科書には載っていないけれど、僕たちにとっては何よりも大切な「自分たちの歌」。そのメロディを学校で奏でる日を想像すると、胸の奥から静かなワクワクが込み上げてきた。
「ねえ、今度の音楽の時間、みんなで家入レオさんの『青空』を演奏しようよ」
僕の提案に、遥かやあかりたちはすぐさま顔を輝かせた。
「いいね、それ! 絶対やりたい!」
みんなが賛成する中、後部座席にいたあかりのお母さんが目を丸くして身を乗り出した。
「ええっ、学校でそんな曲をやるの? 教科書に載っているものじゃなくて?」
お母さんは少し戸惑ったように首をかしげた。
「私が高校生だった頃とは大違いね。音楽の授業といえば、クラシックや合唱曲が当たり前だと思っていたわ」
僕はハンドルを握りながら、少しだけ得意げに笑って言った。
「いや、俺たちの桜坂高校はちょっと違うんですよ。教科書に載っているような堅苦しいことはあまりしなくて。国語の時間にはみんなで携帯小説を読んだりするし、音楽の時間だって、自分の好きな曲を自由に演奏していいんです」
「まあ、そんな自由な学校があるなんて……今の学校は本当にすごいのね」
お母さんは心底驚いた様子で、でもどこか感心したように微笑んだ。
その様子を見ていた上松が、助手席から陽気に付け加える。
「そうですよ、お母さん。うちの音楽の清水先生なら、きっとノリノリで許可してくれますよ。じゃあ、俺から清水先生に『今度の授業はこれで行くぞ』って、バッチリ伝えておきますからね!」
上松の頼もしい言葉に、車内は笑いに包まれた。
あんなが抱く赤ちゃんの寝息と、家入レオの歌声、そして僕たちのたわいもない会話。すべてが新しい家族の始まりを祝福しているようで、帰りの道はどこまでも温かく感じられた。
教科書には載っていないけれど、僕たちにとっては何よりも大切な「自分たちの歌」。そのメロディを学校で奏でる日を想像すると、胸の奥から静かなワクワクが込み上げてきた。

