「じゃあ! そうする。ふふっみつき,みつきかぁ。すごいね薫。私嬉しい!」

「そりゃ良かったよ」



照れが上回って,私は最近見たアニメキャラのような返事をする。

もう使うかも分からない名前なのに,なんでそんなに喜べるんだろう。

私はそんなことを考える。



「私,来年が来たら学校に通えるの。ようやくお姉ちゃんがいいよって言ってくれたから」

「えっ学校,行ってないの?」

「来年には3年生だよ! それまで毎日,ちゃんと勉強してるの。私,人とお話したの初めてだから嬉しい」



海月(みつき)はえへへと,心底嬉しそうに笑った。

でも,お母さんが…学校は高校生まで皆行くんだって…

言いかけて,やめた。