「あのね,話があるの」



そう言って歩きだした海月。

皆はとまっちゃってるし。

ま,いっか。と,私は海月の後ろをついて歩いた。

浜に上がると,海月が



「もう,いいよ」



と言った。

すると,全部元通りに進んでく。

うるさい喧騒。ざぶざぶとなる波。

わぁ,すごい。私はその様子に目をとられながら,海月について行く。

着いたのは,人気のない岩場。

そう言えば。



「海月はこんなとこに来て大丈夫? お母さんに怒られたりしない?」



私は心配かけて,怒られたばっかり。

もしかしたら,海月も…



「ううん。大丈夫。海は私に何も出来ないから。むしろ,守ってくれるの」



海が,守る?

何かとても難しいことをいう。