☆剣崎side 「この空き教室。 総長の俺だけが使える、VIPルームなんだけど」 「ごっ、ごめんなさい……」 高校の昼休み。 俺、剣崎(けんざき)晃(あきら)がくつろぐ教室に 涙目のウサギが、迷い込んできた。 トレードマークのポニーテールを、オロオロと揺らし 隠すように、うるんだ目元を指でこすっている。 この女の名前は、桜井 ほのか。 俺と同じ高3で、クラスも一緒。