エンドロールの先でも君を恋うから


それに、そろそろ由良くんと適度な距離を保たないと、負担になる。依存してしまう。



今はその一歩手前。



...少しずつ、繋がった手を緩めないと。



「パパか!過保護やめろ!」


「まあまあ月穂、落ち着いて。弥衣ちゃんのドレス姿楽しみだね」



由良くんの背中をそれなりの力で叩く月ちゃん。ブレザーを着ていないから、白シャツで受けた攻撃は痛そうだった。



カップルグランプリ一回目の集まりはそれから一週間後の放課後。



「桜名さん、行こっか」



声をかけてくれた最上くんとはこれが初めての会話だった。思っていたよりも穏やかで、薄い緑色が似合いそうな印象。



「グランプリ狙うのは良いけど、二年生なのに取れるもんなのかな」


「衣装もきっと凄いけど、先輩たち皆美形だもんね」



最上くんを見上げるこの目線、由良くんと話している時と似てる。身長同じくらいなのかな。



家庭科室に入ったのはマカロンを作った時以来で、なんだか違う場所に見える。



学年ごとに席に座ってからすぐ、分厚い紙を手に前に出る男の人。気品のある彼はよく体育館のステージで見上げていた。



「生徒会長の花町(はなまち)です。最初は衣装の規定とか説明しますね」