それからはメッセージも電話もきていないし、私からなにかを送ったりもしていない。
あの日を思い出すだけで、自己嫌悪でむせ返りそうになる。
月ちゃんはどんな気持ちで、どれだけの勇気を出してあの電話を掛けてくれたんだろう。
私の言葉でどれだけ傷つけただろう。
私が月ちゃんの立場にいたら、電話を掛けられただろうか。
月ちゃんの優しさを踏みつけた私は、月ちゃんにどんな顔をして会えばいいんだろう。
そう思うと、月ちゃんと顔を合わせるのが怖くて今日も教室には行かずに屋上に来てしまった。
こんな弱虫な私、嫌い。大っ嫌い。消えてしまえばいい。
ノートを見ていたはずなのに、私の視線は冷たい床に沈んでいた。
「桜名さん。
そんなに下向いてたら、見えるものも見たいものも何も見えなくなるよ。前向いて。ほら」
無機質な白い床に、由良くんの履いている上履きの青色が重なる。
同時に私の頭に乗せられた大きな手。
目線をあげると由良くんは楽しそうに笑った。



