エンドロールの先でも君を恋うから





「あ、見つけた」


「由良くん」



結局一度も登校せずに五月に入ってしまった今日、程よい風と屋上から見える浅緑色の木は昨日の雨が残っているからかキラキラ光っている。



学校に行くために久々にアラームをセットした。



おかげで朝はきちんと時間通りに起きられたし、制服に袖を通して髪の毛も整えた。



だけど、どうしても玄関から動けなくて。



授業が面倒だとか、そういう理由じゃなくて、私自身の問題。



そんなふうに玄関でウロウロしている内にホームルームの時間になってしまい、気づけばいつもと同じ時間、屋上のベンチに座っていた。



「また明日とか言ってたけど、連絡先交換してなかったね。桜名さんスマホ貸して」



なんで授業に出なかったのか、聞かれると思ったのに。



由良くんはそんな事は全く気にしていないようで、いつもとおなじ場所に座ってスマホと向き合っていた。



由良くんが来てから息がしやすい。