“弥衣が「生きたい」と言うまで、僕との繋がりは明かさないこと”
「由良一人だと難しいだろうから、私も呼んだってこと?」
「うん、僕よりも弥衣と近いからね」
なんだそれ、と大抵の奴は笑うだろう。だけど、大抵の奴なんて関係ないのだ。彼と彼女を大切にしている人が望むなら、頷く他ない。
頼んだのは秋頼が一番弥衣を大事に思ってるからだよ、と零したのはその日だった。
なるほど、分かってたのか。
上手く隠してると思っていたけど、幼馴染は思った以上に幼馴染だ。
「───優羽、そんなに窓開けんな。体に障ったらどうするんだよ。ほら、リンゴ剥いた.....優羽?」
それは、春と呼ぶにはまだ早い日だった。こういう日のこと、なんていうんだったか。きっと優羽ならさらりと答えるのだろう。
肌寒く感じるほどの風は、病室の中を走り回る。
同時に振り返ったのは、ひどく穏やかな笑みだった。...少し、苦しく見えるほどに。
「今日で最後」
「...は?」
「なんとなくわかるんだね、こういうの。体が変なんだ、体調が悪いとかじゃなくて。
.....僕、もう終わりだって」
なんだよ、それ。



