エンドロールの先でも君を恋うから


瑞星くんが苦笑いするほど元気よく手を上げる月ちゃんを見て、嫌な力が抜けて緊張が解けていくのがわかった。



「2-1の芹沢です!弥衣の親友です!二人の思い出を教えてください!」



マイクから伝う声の弾みに笑みがこぼれるくらい、この場に慣れてきたらしい。



この質問に最初に答えたのは私。質疑応答は私からだと夏音くんが譲らなかったのは、私に答えさせて「同じです」とでも答えるつもりだったんだろう。



「二人で七夕の日に星を見た時、です。
えっと、特になにかがあったわけではないんですけど、一生忘れない気がします」


「じゃあ俺はプラネタリウムで」


「一緒にお出かけする仲なんですね!二人とも星が好きなんでしょうか?」


「この子、きっとプラネタリウムも一位にしたかったと思うので。
...それに、彼女に背中を押された日でもあります」



そんなことしたかな、と思い切り首を傾げる。聞きたいと目線で訴えても微笑むだけで教えてくれそうには無かった。



優勝するための嘘?由良くんがそこまで勝負にこだわっているとは思えないけれど。



それから何問か質問に答えて、最後に手を上げたのは腹痛真っ最中であるはずの夏音くんだった。