エンドロールの先でも君を恋うから


...じゃあ、由良くんは?



「由良、呼び込み行くって言ってたな〜」



着替え終わった月ちゃんの声に反応して大袈裟に飛び跳ねる両肩。会えるかもしれないと心臓も大きく波打ち出す。



「最初はお客さん少ないだろうしな〜」


「...由良くんのとこ行ってもいい?」



そう小さく聞くと、笑顔を見せる月ちゃん。トンと背中を押したのはいつの間にか後ろにいた瑞星くんだった。



「もちろん」


「行ってらっしゃい、秋なら昇降口らへんにいたよ」



教室を出てから五分ちょっと、昇降口に着いたものの由良くんは見当たらない。



瑞星くんによると由良くんは朝早くから学校にきて作業していたみたいで、今日は一度も顔を合わせていなかった。



だから彼が今制服なのか、ジャージなのか、衣装なのかもわからない。



それに加えて、文化祭が始まったばかりにも関わらず沢山の人だかりで、いくら背の高い由良くんでも見つけられそうになかった。



「...どうしよう」



きっと教室で待っていれば、由良くんは戻ってくる。そのほうが早いかもしれないのに。



今話したい。


この浮かれた雰囲気に便乗させてほしい。