聞けなかったら私はどうするのが正解なんだろう。
今まで通り、嘘か本当かもわからない由良くんの言葉に嬉しくなったりするの?
由良くんと私の間に、嘘って必要?
嘘がないと一緒にいられないの?
「...私、帰るね。また明日」
やよい、って平仮名で表すくらい弱々しい声で、縋るみたいに腕を掴むの、やめてほしい。
勘違いするじゃん。ううん、もうしちゃったよ。
私が惹かれていたのは、偽物の由良くん。
由良くんの後ろに優羽がいたから。表があの出会う前の由良くんなら、私の好きな彼は、私の為に作られた裏のほう、優羽のいる側。惹かれるのなんて当然だったんだ。
「今日、由良と話してなくない?」
「...そうだった、かな?由良くんはほら、今特に忙しいからタイミングが合わないのかも」
心配だったお昼も、今日はバスケ部の人達と食べるみたいで私と月ちゃんの二人で並んで座る。
あのね、と切り出す月ちゃんの面持ちは不安げで、口に入れようとしたおにぎりは机に置いた。
「何言ってるんだって感じなんだけどね、由良はただ弥衣が大事で...大事で仕方ないんだよ」



