コンコンコン────
私を気遣ったような控えめなノック。睦希がどんな顔をしてるのか扉が透けたかのようにわかる。
どうして私は周りを悲しくさせるの?なにに足を奪われていつまでも進めないでいるんだろう。
コンコンコン。ノックを返し、続けて扉を開けた。
「...一応確認させてね。
俺が知らなかっただけで、弥衣ちゃんは知ってたの?あの二人が知り合いだって」
「私も.....知らなかったよ」
由良くんと優羽は知り合いだった。それどころか写真を見る限り相当仲が良かったはず。
それなのに初めて会った日、由良くんは知らないフリをした。
教えたのはユウって名前だけだったから、自分の知り合いだってわからなかった?今はもう疎遠で他人の括りになってる?
深い意味の無い可能性だってあるのに、とてもそうだとは思えなかった。



