「おはよう由良くん、お待たせしました」
「おはよ」
夏休みも中盤、日差しに負けた私は待ち合わせに向かう途中、夏らしい爽やか色に惹かれてレモネードを買った。
ひと回りほど小さくなった氷を見て良かったと呟く。その分の量は少なくなってしまっているけれど、由良くんのほうは大きいサイズだから平気だろう。
「由良くんレモネード好き?買ったの」
「好き、ありがと。じゃあお礼にこれあげる」
受け取った清涼な水色が太陽を受けてこれでもかというほどダイヤ形に白く輝いている。
曲面には、「ソーダ、氷少なめ」と可愛らしい手書き文字で綴られていた。
中身は違うものの、どうやら私たちは同じことを考えていたようで。
そんなことある?と笑い合っただけで今日が良い日になってしまうのだ。
今日は二人きりで出掛ける日。
夏休み前に見た由良くんのカレンダーでは、昨日も一昨日も、午前中部活で午後はバイトだったはず。
あんまり疲れているようには見えないけど、今日は様子を見ながら過ごそう。
行き先は全部由良くん任せ。



