“出会わなければ良かったって思ったことがある。”
そう切り出されたのは、優羽が入院した日からいくつ目の夜だったかな。
声で話す勇気が無いから、今日はメッセージでいいかと送られてきたのを、珍しいと覚えている。
初めて弱音を聞いた日。
初めて一文字一文字に想いを込めて送ったメッセージ。
ぽん、とメッセージを送った時の効果音に気が抜けたことも覚えている。
“弥衣をどこにも連れていってあげられない。寂しい思いもさせてるよね。”
“そんなことない
私は優羽が隣にいるだけで幸せで、毎日好きがおっきくなってるくらい”
“会わなければ、話しかけなければ弥衣に無理させることもなかった”
“あんまり変なこと言うと怒るよ、無理なんてしてない。
明日のお見舞いは優羽の嫌いなつぶあんの大福にしちゃうからね?”
すぐにメッセージ返しても、既読になってからの優羽の返事が遅くて、それすらも不安になる。
会わなければ良かった
そう思う前にきっと何かがあったんだろう。



